矛盾留学生、来音の記録〜動物科学科の先〜

アメリカに4年間正規留学し、動物科学を学んできた来音が知識を生かして就職するまでとした後の日々の記録。

【ペットを大切に!】日本の動物殺処分の実態と世界一のアニマルシェルターについて~全ての犬猫に幸せな時間を~

こんばんは、来音です。

 

 

ペットは終生可愛がる。

これは動物を飼う上での最も重要な心構えです。

 

 

犬猫の平均寿命は年々延びています。今や15年生きることは稀ではありません。多くの飼い主さんは飼っているペットとできるだけ長く過ごせることを願っているはずです。寧ろそうでなくてはいけません。

 

 

それでも残念なことに保健所や動物愛護センターに持ち込まれる犬猫がいることは確かです。中には、ドッグランに置き去りにされたり、暴力を振るわれたりする子たちもいるのです。

 

 

考えられないことです。本当に胸が痛い。

私は本当はペットという言葉もあまり好きではありません。大切な家族の一員だと思っています。だから、インスタグラムなどでたくさんの犬猫が人間の子供と同じように大切にされているのを拝見するのがとても好きなのです。

 

 

全ての犬猫にそのような生涯を送ってほしい。心からそう願って止みません。

 

 

今回は現在の日本の動物殺処分の現状に目を向けるとともに世界一だと言われているドイツの動物保護施設の紹介をしたいと思います。

 

 

重い内容になるとは思いますが、最後まで目を通していただければ幸いです。

 

 

 

日本の犬猫処分の現状

f:id:coco3123:20200428232002j:plain

非常に我慢ならない話にはなるが、所謂闇の部分にも目を向けるのは大切なことだ。現状を知らなくてはならない。

 

 

環境省の統計によると、平成30年の犬猫合計の引き取り数は91,939匹。そのうち譲渡数は53,666匹で、38,444匹は殺処分されている。つまり、引き取り数のうち、約40%は殺処分されているのだ。

 

 

もっとも平成16年には引き取り数418,413匹の殺処分394,799匹(約94%)だった頃を考えると、現状は改善されているように思うがそれでも、である。年に40,000匹近くのかけがえのない命が失われていることに目を背けてもいいのだろうか。

 

 

引き取り数の内訳

f:id:coco3123:20200428232118j:plain

犬猫ともに所有者不明が80%以上で、猫の場合は飼い主からの引き取りが約20%、犬は10%である。犬と猫で大きく違うのは、犬の場合は成犬が72%で、猫は子猫が60%である点だ。

 

 

これは、日本に野良猫の数がまだまだ多いことに関連していると思われる。野良猫を避妊去勢しきれないので、どんどん子猫が増えてしまうのだろう。その結果、愛護センターや保健所に引き取られるのではないか。反対に、成犬の引き取り数が多いのは誰かしらが途中飼育放棄しているとも考えられる。

 

 

 

犬猫の返還・譲渡数の内訳

f:id:coco3123:20200428232230j:plain

元々は譲渡される動物の90%以上が犬だった。つまり、平成元年にはほとんどの猫は殺処分されていたことになる。しかし平成30年には、犬とほぼ同じ頭数の猫が譲渡されている。先ほども述べたが、現在は引き取られた犬猫のうち約60%が譲渡されているのだ。

 

 

参考にしたサイト:

www.env.go.jp

 

 

 

世界一のアニマルシェルターはどこ??

f:id:coco3123:20200428232357j:plain

世界一だと称されているアニマルシェルターはドイツのベルリンにある「ティアハイム・ベルリン」

 

 

ドイツは進んだ動物福祉法があることでも知られており、その他にも実績のあるアニマルシェルターが数多く存在している。

 

 

その中でも「ティアハイム・ベルリン」は最大であり、ティアは動物、ハイムは家という意味を表すようにたくさんの動物に居場所を与えている。

 

 

犬猫だけではなく、エキゾチックアニマルの家にもなっている。年間10,000匹以上の動物が持ち込まれるわけだが、なんとその90%以上を譲渡しているという。しかし、誰にでも適当に譲渡しているのではない。譲渡を願う者は必ず一定の基準を満たさなくてはならない。

 

 

みなさんは「動物愛護センター」や「保健所」と聞いてどのような場所を思い浮かべるだろうか。私は、アニマルサイエンスを日本で受講していた時にある愛護センターを訪れたことがある。そこで殺処分の機械や保護されている犬猫たちを目の当たりにした。

 

 

怯えたような瞳、不安げな表情、陰気な空気。

滞在時間は短かったが、今でも鮮明に思いだせる。私のイメージ通りの場所だった。

 

 

しかし、ティアハイム・ベルリンはそれとは真逆の空間を全ての動物に提供する。一匹一匹に健康的で快適な部屋が用意され、犬たちはそれを自由に行き来できる。

 

 

自由に行き来できることで、犬たちは社会性も育むことができるようだ。また、全ての動物が適切な治療を専属の獣医師から受けられる。また、猫にも同様の環境が提供される。

 

 

それぞれの部屋のドアには名前や誕生日、シェルターに来た理由などが記されている。また、そこには一匹ずつにスポンサーになっている人の名前も記載されているのだ。まるで、清潔なペットショップのような印象を訪れる人に与える。

 

 

一方、野良猫は去勢避妊した後に元の場所に返されるらしい。もし元居た場所が悪劣な環境であれば、彼らにはシェルター内に永久的な空間が与えられる。

 

 

このような素晴らしい環境を提供している「ティアハイム・ベルリン」であるが、政府から費用は一切もらっていない。全てがバンケットや寄付から成り立っているという。

 

 

「ティアハイム・ベルリン」のポイントは何か

f:id:coco3123:20200425164129j:plain

どうしてここまで「ティアハイム・ベルリン」が成功するのか。それはやはりこの施設が提供する空間に関係しているのではないだろうか。

 

 

清潔で明るい空間はここで過ごす動物たちだけでなく、訪れる人々の心にも良い影響を与えていると考えられる。

 

 

暗くて不潔な環境で怯えるような眼をしている犬猫のいる場所を訪れるよりも、明るく健康的な場所で生き生きと過ごしている犬猫を見にいく方がハードルが低い。

 

 

動物愛護センターから命を助けに行くという感覚よりも、ペットホテルのような場所へ家族を迎えに行くような形の方が訪れやすい。

 

 

犬猫に快適な場所を提供することが結局は人間にも好印象を与え、さらには多くの動物の命を救うことにも繋がる。なんという好循環だろうか。

 

 

 

参考にしたサイト:

90% Adoption Rate at German Animal Shelters | CARE

 

 

まとめ

f:id:coco3123:20200428232558j:plain

日本がドイツのような動物福祉に遅れをとっていることはいうまでもない。なかなかこのような状況まで持っていくことは難しいだろう。しかし、何事においても成功例を研究し、それをお手本として制度を整えることが重要なのではないだろうか。また、それが一番の近道なのではないか。私はそう思う。

 

全ての動物が幸せに満ち溢れた生涯を送れますように。まず私たち飼い主にできることは、自分の家族であるペットに最期まで寄り添い、支え支えられ続けることである。

 

 

 

SNS情報

ツイッターも更新中です!よろしくお願いします!

 

インスタも続々投稿しています。

https://www.instagram.com/p/B_UHeDNDCE4/

来音ーRaineー 動物好きのためのアカウント’s Instagram post: “頭に何か被せられると上目遣いになって固まります。笑 #犬 #犬部 #シュナぷー #しゅなぷー #シュナプー #かわいい #ハット #帽子 #おしゃれ #おでかけ #動物好きと繋がりたい #犬好きと繋がりたい #ペット #ペットのいる生活 #うちのこかわいい”